
最近歯がしみるけど虫歯ではないと言われた・・・
「歯がしみるのに歯医者に行っても虫歯ではないと言われた」
「特に歯が黒い様子はないのに何だか歯がしみる・・・」
いわゆる知覚過敏と言われる症状ですが、この知覚過敏の本当の原因分かっていますか?
《知覚過敏についてはこちらも参考にしてみて下さい
それ本当は「酸蝕症」が原因かもしれません!
まずは以下のセルフチェックを行ってみて下さい!
- 体に良い飲食物をよく摂取する
- ビタミンCなどのサプリメントをよく摂取する
- スポーツをよく行っている
- 炭酸飲料(炭酸水を含む)をよく摂取する
- アルコールをよく摂取する
- つわり、逆流性食道炎、摂食障害などの理由により嘔吐することが多い
いかがでしょうか?
この中で1つでも該当する項目があった方は知覚過敏の原因が
酸蝕症である可能性が高いです。
実際日々の診療の中でも知覚過敏がなかなか治らないという方は酸蝕症に該当している場合が
多いです。

そもそも酸蝕症とは・・・?
まず酸蝕症とは酸性度が強い飲食物を高頻度で摂取することで
歯の表面であるエナメル質が溶けて、歯に加わった刺激が神経に伝わりやすい(いわゆるしみる)
状態になることを言います。

私たちのお口の中というのは唾液の希釈緩衝作用のお陰で基本的にph7前後の状態を維持しています。
ただ頻繁に飲食するもののphが5,5を下回っていると歯の表面であるエナメル質が溶かされて
歯がしみるようになってしまいます。

では、以下にセルフチェックの項目をそれぞれお伝えしていきます。
体に良い飲食物をよく摂取する
「体に良い物」=「歯にも良いもの」 とは限りません
患者さんのお話をお聞きしていく中で以下の食べ物が多い方は知覚過敏に
なる確率が高いと感じます。
ヨーグルト(飲むヨーグルトも含む)、フルーツ(特に柑橘類)、栄養ドリンク
お酢系の飲食物(酢の物、健康食品の酢玉ねぎ、黒酢、果実発酵のお酢飲料など)
サラダにかけるドレッシング、ビタミンCなどのサプリメント類、のど飴など
心当たりのある飲食物はありませんか?
知らず知らずのうちに歯の表面が溶けてきている場合があります。

スポーツをよく行っている
スポーツ自体には何も問題はありませんが、ここで心配なのはスポーツドリンクです。
汗をかくが故にお茶やお水だけではなく、スポーツドリンクを常飲される方もいるのでは
ないでしょうか?これはそこまで酸味を感じるわけではなく、また炭酸が入っているわけでも
ないのですが意外にphが低く常飲することでエナメル質が徐々に溶けてくことがあります。

炭酸飲料(炭酸水を含む)をよく摂取する
これは昔から比較的言われているので虫歯の原因としても知っている方が多く、
そのため気をつけられている方も多いと思います。ただ最近ではただのジュースの炭酸飲料だけでなく
エナジードリンクや炭酸水(甘味がないもの)などを頻繁に摂取される方もいるため
注意が必要です。
特に炭酸水は甘味がなく、お腹が膨れやすいことからダイエットの一つとしても
水の代わりにに摂取されている方もおられます。
しかしこの炭酸水はph5前後と低いため高頻度で摂取することで少しずつエナメル質が溶かされ
知らない間に酸蝕が進行してしまうことがあります。

アルコール類をよく摂取する
これはもちろんアルコール類全てではないものの、比較的phが低いものが多いです。
また、炭酸割りにすることで、ここでも炭酸の酸味により酸蝕が進行する場合があります。
梅酒、酎ハイ、ワイン、ハイボール、ビール(発泡酒も含む)、日本酒、ウイスキー
などはph5,5を下回ります。心当たりのあるものはありませんか?

つわり、逆流性食道炎、摂食障害などの理由により嘔吐することが多い
飲食物が原因ではないのがこの問題です。共通するのは「嘔吐しやすい」という状態です。
「嘔吐しやすい環境」=「胃酸が口腔内に上がってきやすい状態」 と言えます。
この胃酸はph1〜2の強酸性ですので、今までに上げてきた飲食物の中でもトップクラスで
歯を溶かす力が強いと言えます。
この場合は、他の酸蝕症の歯と異なり、前歯の裏が溶けやすいのが特徴です。
いかがでしょうか?
以上のものは酸蝕症の大きな原因になっていきます。
例外としましては近年人気のグミなどの酸味の強いお菓子系も原因になることが多いです。
ただ、最後にお伝えしたいのはこれらのものを飲食する場合いずれも
「高頻度」で摂取するかどうかがポイントです。
つまり、1、2回摂取したから酸蝕症になるわけではないということです。
ただ今回の投稿で「何が」酸蝕症の原因になりうるのかを少しでも分かってもらえたら幸いです^^
・歯がしみる原因は必ずしも虫歯とは限らない。
・日々高頻度で摂取しているものが意外にも「酸蝕症」の原因に
なっている可能性がある。その場合はこの摂取頻度を減らさない限り、
知覚過敏(しみる症状)はおさまらないことが多い。
以上参考になれば嬉しいです^^

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